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在米ジャーナリスト。オレンジ・カウンティ・レジスター紙で地域行政や調査報道を担当。アメリカで数少ない日本育ちの報道記者として、他にも現地の司法や経済、スポーツなど幅広く取材。住宅バブル崩壊が南カリフォルニアに与えた影響を調査したシリーズ記事で、カリフォルニア新聞経営者協会の経済報道賞を受賞。

2010年1月11日

匿名性が映し出す日本社会の闇

前回も引用させてもらった池田信夫氏は、日本語版ウィキペディアの質が低い原因として、日本のインターネットの匿名性を挙げている。

米国ではブログに加えてFacebookやmyspaceといったSNSも実名が当たり前だが、日本のブログは匿名がほとんどである。mixiも実名を公開している人は少なく、プロフィールを見ても曖昧な記述ばかり。自身の顔写真を掲載しているユーザーは皆無に等しい。

そもそも両国では、ブログに対する意識が異なる。日本人はブログというと、日記のようなものを想像するが、アメリカのブログは情報の発信手段。学者ビジネスリーダーが、講演で話したり本に書いたりするような専門的知識や意見を無料で提供している。芸能人が何を食べた、誰と会ったというようなブログが人気の上位を占める日本とは、インターネットに流れる情報の質に大きな差がある。

表面上は親切で礼儀正しい人々が、匿名になった途端、韓国・朝鮮人に対する差別的発言を書いたり、他人を見下したような表現を使っているのを考えると、同じ日本人として恥ずかしくなる。

言わずもがな、実名を公表するには責任がともなう(だからこそ信頼も得られる)。これでもいつも新聞に署名付きで記事を書いているので、このことはよく分 かっているつもりだ。誰かが気に入らない内容を書けば、電話や手紙だけでなく、実際に合って容赦なく罵倒されるし、嘘を書けば意図的かどうかは関係なく解 雇されることもある。

そうした責任を一切追わずに、匿名という傘に隠れて悪口を言うのは、日本のムラ社会を反映しているような気がして、胸糞が悪くなる。

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2 件のコメント:

  1. 何か分かるかも...。
    私普通にブログに写真も実名も載せたりするけど、
    日本人的感覚からすると、「ありえない」んでしょうね。
    でも顔も名前も分からないと、そんなに親しくなれないし、
    そこまでその人に興味を持てないと思います。
    日本(他のアジアはどうなんでしょう?)の、その匿名性を傘に着た悪質な発言は確かに気分のいいものじゃないですね。

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  2. 写真や実名だけじゃなくて、素直な気持ちも包み隠さずそのまま載せるからmizittieのブログは面白い。親近感もわくしね。

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