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在米ジャーナリスト。オレンジ・カウンティ・レジスター紙で地域行政や調査報道を担当。アメリカで数少ない日本育ちの報道記者として、他にも現地の司法や経済、スポーツなど幅広く取材。住宅バブル崩壊が南カリフォルニアに与えた影響を調査したシリーズ記事で、カリフォルニア新聞経営者協会の経済報道賞を受賞。

2010年12月9日

アメリカでマスクをする時はご注意を

アメリカに長く滞在している人は気付くかもしれないが、アメリカ人はマスクをしない。

最近、急に冷え込んできたため咳が出始め、周りの人に風邪をうつさないようにと、職場にマスクをしていくことにした。浮いた存在になることは間違いないが、健康と引き換えなら仕方のないことと腹をくくった。考えてみると、アメリカでマスクをするのはこれが初めてのことだ。

しかし、駐車場からオフィスまで歩いていると、人事のパトリシアが近づいてきて、「オフィスで何かあったの」と不安げな表情で聞いてきた。やっぱりきたかと思いながら、「いや、ただ、風邪をひいてるだけだよ」と説明。アメリカ人がマスクを見て想像するのは、鳥インフルエンザのような深刻な疫病の流行であって、やたらめったらにしていると、不安をかきたててしまう。

そしてオフィスに足を踏み入れると、みんなの鋭い視線を感じた。警察担当記者のビアトリスは、ボクを見るなり、「あんた、ほんとアジア人ね」と大爆笑。空港で見かけるアジア人はマスクをしているというのが、彼女のイメージらしい。

追い討ちをかけるように、市政担当記者のブルックが、「他人にうつさないためにしてるの?それとも自分が風邪を引かないようにするためなの?どっちにしろあんまり意味がないと思う」と言い放ち、面白がってiPhoneでとった写真をfacebookにのっける始末。

アメリカでは、うがいやマスクが日本のように浸透していない。むしろ、どちらも医学的に効果がないという見方が一般的である。



教育担当記者のナターシャは、「アジア人はファッションにうるさいのに、どうしてマスクはするの」と質問してきた。

逆にこっちから、「どうしてマスクをしないの」と聞いてみると、周りの目が気になるからという意見が大半をしめた。アメリカ人の目から見ると、マスクはダサいのだろう。

ある光景が、見る人の育った文化によって、全く異なった見え方をしてしまう例であろう。ちなみに、アメリカで男性が小さなカバンを持っていると、man purse(男のハンドバッグ)と呼んで馬鹿にされる。

その後もデスクの横を誰かが通る度に、「それは何なの」と尋ねられた。ボクがいない間に、ナターシャにコソコソと、トモヤに何があったのかと聞く輩もいたらしい。正直、予想以上の反応であった。みんなのためにと思ってやったことが、逆に同僚の不安をあおってしまった。

意地もあって、今日はマスクをつけてずっと仕事をしたが、さすがにマスクをして裁判所に行くのはやめようと思う。

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