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在米ジャーナリスト。オレンジ・カウンティ・レジスター紙で地域行政や調査報道を担当。アメリカで数少ない日本育ちの報道記者として、他にも現地の司法や経済、スポーツなど幅広く取材。住宅バブル崩壊が南カリフォルニアに与えた影響を調査したシリーズ記事で、カリフォルニア新聞経営者協会の経済報道賞を受賞。

2011年1月26日

暴行犯にインタビュー

風邪と熱で頭が働かない中、暴行事件の審理を取材。タイレノールで熱は下がったけど、裁判所にいる間、ずっとボーッとしてた。

事件は、二週間前に二人の男が、被害者をバットでめった打ちにしたというもの。検察側が証拠を提示する日だったんだけど、その前に司法取引が成立してあっけなく幕引き。この程度の事件だと、検察や弁護人だけじゃなく、判事も取引で片づけたいというのが本音。

被害者のガールフレンドに話しかけると、どうやら三角関係が原因らしい。その女性は被告人の別居中の妻で、被告人は妻が浮気したのにキレて、被害者宅に押しかけた。

口論が殴り合いに発展。負けそうになった被告人を助けに、もう一人の男がバットを持って乱入。形成逆転した夫は、被害者にチョークホールドをかけ、もう一人がバットで殴り続けた。嫉妬は恐ろしい。

夫とその友人にはそれぞれ180日と270日の禁固刑が言い渡される。しかもストライクのおまけ付き。カリフォルニアでは、凶悪な犯行でストライクをもらうと、次に重罪を犯した時に刑が2倍になってしまう。ツーストライクで重罪を犯すと自動的に最低25年以上の不定期刑に処される。これをThree Strikes Law(スリーストライク法)という。

一方的な報道はしたくないんで、被告人である夫にも話を聞くことに。相手は一時の怒りで人を殺しかけた男。嫌な仕事である。

法廷の外で自己紹介すると、逮捕時の記事を読んだと言う。話しながら落ち着かないトラのように、ボクの前を行き来し、しかも微妙に口もとが震えているではないか。

やばい、しかも背が高い。思い込みのせいか、キレたら暴走するタイプにしか見えない。優しい顔とのギャップが恐怖を増幅させる。ピッコロ大魔王にインタビューする、天下一武道会のアナウンサー気分だ。

相手は被害者にやられかけた程度のやつだと自分に言い聞かせ、平静を装って質問を続けた。事件については話したくないみたいで、妻のことを今でも想っている様子。可哀想にすら思えてきた。妻の悪口を言い始めた付き添いの家族をとがめるなど、実はいいヤツだった。

早く立ち直って欲しい。

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