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在米ジャーナリスト。オレンジ・カウンティ・レジスター紙で地域行政や調査報道を担当。アメリカで数少ない日本育ちの報道記者として、他にも現地の司法や経済、スポーツなど幅広く取材。住宅バブル崩壊が南カリフォルニアに与えた影響を調査したシリーズ記事で、カリフォルニア新聞経営者協会の経済報道賞を受賞。

2011年2月12日

エジプト人クリスチャンの苦悩

ムバラク大統領が辞任したというニュースを見て驚いた。こんなにも早く政権交代が進むなんて。Facebookやtwitterのようなソーシャルネットワークなくして、この革命は起こりえなかっただろう。インターネットが世界を変えるとはこのことだ。

今日は昼から、ハイデザートに住むエジプトからの移民たちとの座談会が予定されていたので、ボクにとっては見事なタイミングでの辞任だった。

集まったのは、全員がキリスト教信者。イスラム教徒が90パーセントを占めるエジプトで、クリスチャンは雇用から政治に及ぶまで様々な社会的差別を受けているという。多数派のエジプト人とはちょっと違った視点で、今回の革命を見守っている。

彼らは民主主義への動きを歓迎する一方で、イラン革命のようにイスラム原理主義者たちが政府をのっとるのではないかと心配している。独裁政治ではあったものの、イスラム原理主義活動を規制してきたムバラク大統領を支持するクリスチャンも少なくない。

あるエジプト系アメリカ人の若手弁護士は、「民主主義や自由が叫ばれているけど、イスラム国家で民主主義が成り立つのかは疑問。大多数が望めば、クリスチャンの大量虐殺だってありえない話じゃない」と話す。単なる多数決の民主主義なら、選挙によって多数派が少数派の権利を奪うことだって可能だ。

人々が信仰によって区別されるエジプトで、民主主義がどのように機能するのか。中東情勢から目が離せない。

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