自己紹介

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在米ジャーナリスト。オレンジ・カウンティ・レジスター紙で地域行政やアジア移民に関する調査報道を担当。数少ない日本育ちの報道記者として、他にも現地の司法や経済、スポーツなど幅広く取材。2012年には、住宅バブル崩壊が南カリフォルニアに与えた影響を調査したシリーズ記事で、カリフォルニア新聞経営者協会の経済報道賞を受賞。

2011年3月30日

新聞コンテストに入賞

うちの新聞が、カリフォルニア新聞協会主催のコンテストに入賞した。発行部数2万5000以下の小規模日刊新聞部門で、1位か2位に選ばれたらしい。4月にロサンゼルスで開かれる授賞式で、最終結果が発表される。

他の州に比べて、新聞の数が多いカリフォルニアで選ばれたことは嬉しい。正直、同規模の新聞で、うちほど重大事件などのかたいニュースを報道しているところは、ほとんどない。しかも、報道記者はたった4人。記事の執筆と締め切りに追われる日々が、報われた気がする。

授賞式用に撮影した、報道局メンバーの写真

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2011年3月26日

世の中、いい人でいっぱい

裁判所で、スペイン語の通訳をしている女性に声をかけかけられた。

「あなたの地震のコラムを読んで、胸が痛んだわ。夫と相談して、日本の困ってる家族に寄付しようってことになったの。赤十字の募金だと、どこにお金が行くか分からないから、今度帰国する時に、あなたが直接、困ってる家族にお金を渡してくれないかしら」と言って、彼女は小切手を記入し始めた。

日本にいつ帰るかも分からないのに、そんなもの受け取るわけにはいかない。自分も寄付をした赤十字に送ったらどうかと勧めたけど、どうしても赤十字は信用できないらしい。

誰か寄付の使用目的が明確な支援団体を知っていたら、コメントかメールで教えてほしい。

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2011年3月22日

防災バッグに銃を詰めるアメリカ人

米メディアが、日本人の地震後の振る舞いを賞賛している。

史上最大規模の地震でもパニックや略奪は起きず、落ち着いた対処と規律のある行動がとれることに、アメリカ人は驚いているのだ。日本文化の専門家たちは、「和」の精神や「忍耐・我慢」といった日本人の美徳を、主な理由に挙げている。日本の「恥の文化」や、周りの目を気にする自己意識の強さも大きく影響しているだろう。

確かなのは、アメリカ人の間で、日本人は礼儀正しいという評価が一層高まったこと。

知り合いの弁護士がこんなことを言っていた。「日本人はすごい。ここなら間違いなく略奪が起こる。オレは地震が起きたら、食料と水と一緒に、真っ先にグロック(拳銃の名前)を荷物に詰めるよ」

日本で育ったボクは考えもしなかったことだが、アメリカ人が言うとジョークには聞こえない(彼もおそらく本気だろう)。

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2011年3月18日

アメリカから見る東日本大震災

日本だけでなく、世界を震撼させた東日本大震災。米国の主なネットワークは、地震の発生以来、津波の被害や福島原発の動向を、一日中トップニュースで流し続けている。

CNNやFox Newsといったケーブルニュース局のセンセーショナルな報道のせいで、日本人以上に恐怖におびえているアメリカ人も少なくない。日本から放射線が迫ってくるのではないかと心配して、抗放射線薬「ヨウ化カリウム」を買いあさる人々に対して、サンバーナディーノ郡は、パニックにならないよう呼びかけた

ボクもこっちにいると、インターネットがあるとはいえ、実際の状況を判断しづらいので、不安が助長されてしまう。大地震の当日は、なかなか家族に電話がつながらなくて、不安に駆られたけど、しばらくたって無事を知らせるメールが届いた。その家族からのメールをもとに、翌日は新聞にコラムを書いた。

日本に対して、国際社会の温かいサポートが寄せられているようだけど、こっちにいるとそれを肌で実感できる。ニュースを見たという友達や、コラムを呼んだ人々から、心配や励ましのメールが次々と送られてきた。

コラムの掲載された土曜日には、ボクのオフィス電話が鳴りっぱなしだったと、出勤した同僚が教えてくれた。週明けに裁判所に行くと、知り合いがみんな深刻な表情でボクに近づいてきて、ボクや家族が大丈夫かと尋ねてきた。

ほとんどのアメリカ人が日本の地理状況をつかめていないから、東京でも宮城や福島と同じような被害があると思ってしまうのかもしれない。

今回の大地震で、米メディアの手薄な対日取材体制が浮き彫りになったという記事を読んだ。地震から数日後には、アンダーソン・クーパーをはじめとする、各局のトップキャスターが日本入りしたけれど、発生直後はNHKの映像や日本との音声のやりとりを垂れ流しにする、お粗末な報道だった。日本に常駐の特派員を置くテレビ局や新聞社は今やほとんどない。

こっちで報道に関わる者として、米メディアの間で日本の扱いが、中国や朝鮮半島に比べて低くなってきていることは否めない。今回の大震災を乗り越えることで、日本の強さや魅力を世界に今一度アピールできることを願っている。

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