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在米ジャーナリスト。オレンジ・カウンティ・レジスター紙で地域行政や調査報道を担当。アメリカで数少ない日本育ちの報道記者として、他にも現地の司法や経済、スポーツなど幅広く取材。住宅バブル崩壊が南カリフォルニアに与えた影響を調査したシリーズ記事で、カリフォルニア新聞経営者協会の経済報道賞を受賞。

2012年5月15日

Facebookが切り開く、新コミュニケーション


今日は、Facebookの創始者マーク・ザッカーバーグの28歳の誕生日。Facebookは、金曜日にナスダック証券取引所に上場する予定で、時価総額は1000億ドル(約8兆円)にも達すると言われ、ザッカーバーグの総資産額は180億ドル(約1.4兆円)ということになる。

ボクは、Facebookができて間もない2004年にアカウントを作ったのだが、つい数年前まで、積極的には利用してこなかった。クラスで仲良くなった学生や、旅先で知り合った人と気軽につながりを保てるのは魅力だったが、いかんせんインターフェースの使い勝手が悪く、シンプルなデザインで日記機能が充実したmixiとは対照的だった。

それでもソーシャルメディアは、最後にはユーザー数がモノを言う。当初は、名門大学の学生のみに限られていたFacebookだが、徐々に門戸が開かれ、今や9億人のユーザーを抱える世界最大のソーシャルメディアとなった。日経ビジネスで身売りが報じられたmixiは、会社とユーザーがプライバシーの保護を意識しすぎた結果、ソーシャルメディアの醍醐味である「人とのつながり」が薄れてしまった。

今やアメリカ人にとって、フェースブックはインターネットそのものになりつつある。子どもから大人まで、パソコンやスマートフォンをつけるなり、まずはFacebookを開く。新聞やテレビではなく、Facebookに流れる記事や動画で話題を追い、家族や友だちの近況も、電話などかけずに、つぶやきや写真の一覧でチェック。友だちが結婚すれば、そこに参加する人たちがスマートフォンで写真を掲載するので、すぐにお祝いの言葉をかけられる。子どもや若い人は、Eメールを使わず、Facebookのメッセージ機能でコミュニケーションをとるようになっている。

他のサイトに行っても、Facebookのアカウントを持っていないと、利用できないサービスが増えてきている。例えば、うちの新聞のホームページでは、記事にコメントを投稿するのに、まずはFacebookにログインしなくてはならない。おかげで、匿名での誹謗中傷コメントは劇的に減った。Facebookのアカウントは、ネット上での身分証明になりつつある。

まだまだ使いづらい点の多いFacebookだが、機能だけ見ればより洗練されているグーグルのGoogle+が追いつけないのは、圧倒的なユーザー数の差があるからだろう。たとえGoogle+が機能を充実させても、Facebookはそれを真似ればいいだけ。長距離走で、周回遅れで走るグーグルの真後ろにくっついて走っているようなものである。

日本人ユーザーが増えてきたFacebookでは、自分の書き込みや写真に対して、アメリカ人と日本人の友だちが、異なる言語でコメントを残すことがある。こっちでの同僚や大学院時代の友人と、日本に住む大学・高校時代の同級生が、一つの場に集まってコミュニケーションをとっている光景は、インターネットのない時代を思い出すと、今でも不思議に感じる。

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