自己紹介

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在米ジャーナリスト。オレンジ・カウンティ・レジスター紙で地域行政や調査報道を担当。アメリカで数少ない日本育ちの報道記者として、他にも現地の司法や経済、スポーツなど幅広く取材。住宅バブル崩壊が南カリフォルニアに与えた影響を調査したシリーズ記事で、カリフォルニア新聞経営者協会の経済報道賞を受賞。

2014年11月7日

Siriは新しい形のラジオ広告?

朝の通勤中に、アメリカ公共ラジオ放送局NPRのiPhoneアプリを使ってニュースを聞いている。好きなエピソードだけを車に乗る前に登録しておくことができるので、運転中は操作しなくてもすむ。

だがこのアプリ、それ以上によくできているのが、エピソードとエピソードの間に流れる音声広告。15秒くらいの広告が流れた後、この製品やサービスについてもっと知りたかったら、発信音の後にイエスと答えてくださいと尋ねてくるのだ。

今朝は映画の宣伝が流れていたので、試しにイエスと答えてみた。そうしたら、次のエピソードが流れ始めながら、画面上ではSafariが開いて、その映画の紹介ページに飛んだ。車を停めてiPhone を見ると、さっき気になった情報がすぐに目に入る。

他にも、「アプリをダウンロードしますか」「製品を買いますか」とも聞いてくる。質問の後に流れる発信音はSiriと似たものを使っているので、iPhoneユーザーにとって馴染み深い。

広告が流れているときはこんな画面。発信音が鳴ると、下にSiriのようなマークが表示される。
スマートフォンでラジオを聴く人のほとんどは、画面を見ていないだろうし、広告を聴いてわざわざクリックする人は少ない。運転していると、気になった宣伝が耳に入ってきても、サイトのURLや製品名をメモするわけにはいかないので、忘れてしまうことも多い。音声の指示に答えるだけで、番組が終わった後に気になった情報をチェックできるというのは、リスナーにとって便利な機能だ。広告主にとっても、宣伝効果が大きいだけでなく、どれだけのリスナーが実際に製品ページを訪れるのか把握できる。

ラジオの弱点を克服するクリエイティブな仕組みだ。

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2014年11月4日

O.C.らしい働き方

先月から、オレンジ・カウンティ・レジスターのサンクレメンテ支社で働き始めた。

オレンジ郡最南端にあるサンクレメント市は、きれいなビーチが有名でサーファーたちが集う。リチャード・ニクソン大統領が別荘を構えていたことでも有名。郡の南部地域を担当する記者や編集長たち8人が働くレジスターのオフィスは、このリゾートタウンのメイン通りに面する。

オフィスを出ると、海が見える贅沢
こじんまりとしたオフィスは、常にドアが解放されていて、歩道を歩く人の声や、 通り過ぎる車の音が聞こえてくる。一日に数回は、地元の人が新聞をもらいに来たり、質問をしに入ってくる。まさに地元に密着したジャーナリズムを日々実践できる環境だ。

オフィスの周りには、チェーン店ではないレストランやカフェがいくつもあり、昼食が毎日楽しみ。食後には、15
分ほど散歩してピアに行くこともある。たまにはビーチのベンチに座って仕事をしたらいいと、勧めてくるくらいだ。

11月でも昼間は20度を超えるのが南カリフォルニア
これまで通っていた、レイクフォレストのオフィスが閉鎖されることになったため、サンタアナにある本社かサンクレメンテを選ぶことができた。当初は、大勢の記者と日々関わり会える本社に行こうと思っていたが、一度サンクレメンテのオフィスを訪れてすぐに気が変わった。数年前までは刺激を追い求めていたが、今の自分はリラックスして仕事ができることの方が幸せだ。

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2014年11月2日

本当に日本人はマナーが良いのか

ハロウィン後の渋谷がゴミだらけだったと、ツイッターで話題になっている。


でも、これを読んでも驚きはない。東京はゴミが落ちていなくて綺麗だとか、日本人は礼儀正しいと言われるが、僕は少し違った視点で見ている。

日本人のマナーが良いのは、必要以上に他人の目を気にする、「空気を読む」文化の裏返しである。

周りがゴミを拾っていると、自分も拾わなくてはならないという罪悪感や気まずさにかられ、次第に全員がゴミを拾い出す。他の人が列を作っていると、それに合わせて並び出す。逆に、そうした雰囲気に合わせようとしない人には、白い目が向けられる。

もちろん中には、本当に自分の信念に従い行動する人もいる。大抵の場合は、そうした人がリーダーとして、雰囲気を作り出すのである。W杯で日本サポーターがゴミを拾うのも、集団メンタリティがうまく機能したからであろう。

逆を返せば、ゴミを拾わなければならない雰囲気やルールがなければ、誰も拾わない可能性があるのも日本社会。街中で困っている人がいても、誰も助けようとしない光景を何度も見てきた。

今回のハロウィンも、新しいイベントゆえに、街としてゴミを落とさせないような雰囲気作りができていなかったのではないか。周りがみんな平気でゴミを落としているし、誰も拾っていないから、まあいっかと思ったのだろう。

日本とは、良くも悪くもノリに身をまかせる国なのだ。

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