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在米ジャーナリスト。オレンジ・カウンティ・レジスター紙で地域行政や調査報道を担当。アメリカで数少ない日本育ちの報道記者として、他にも現地の司法や経済、スポーツなど幅広く取材。カリフォルニア新聞経営者協会の経済報道賞、オレンジカウンティ記者団協会の調査報道賞などを受賞。ジャーナリズムコンテストの審査員を務め、アメリカの大学生や高校生にライティングやジャーナリズムの指導も行う。

2017年8月23日

アメリカを結束させた皆既日食フィーバー

オレンジ郡が政治デモに揺れた翌日、アメリカは日食フィーバーに包まれました。

1918年以来初めて、月が太陽をすっぽり覆う皆既日食が米本土を横断。南カリフォルニアは部分日食でしたが、それでも仕事や学校を一時中断して多くの人が空を見上げていました。


カリフォルニア大学アーバイン校で開かれた日食パーティーで、太陽の写真を撮る参加者たち。
僕は前日のデモで疲れた体にムチを打って、朝早くからカリフォルニア大学アーバイン校(UCI)での日食パーティーを取材。憎悪に満ちたデモとは正反対の和やかな雰囲気の集まりだったので、心が癒されました。

天文学の博士課程に属する学生2人が企画したパーティーには、学生や地元住民など約1100人が参加。UCIの天文学専攻の学生たちが参加者の質問に答えたり、子供向けのおもしろ科学実験を披露したりしていました。

用意されていた450個の日食グラスは一瞬にしてなくなり、いくつも用意された望遠鏡には長蛇の列ができていました。これだけの人がUCIの自然科学学部のイベントに集まったのは、1995年に2人の教授がノーベル賞をもらった時以来だとのこと。

インタビューした小学生くらいの子供たちは、みんな日食がどういうものなのかを理解していて、科学全般に興味津々でした。

ダンボールで自作した日食プロジェクターを持ってお母さんとパーティーに参加していた11歳のジェイコブ君は、将来は地質学者になりたいと言います。

「宇宙はとってもクールなんだ。まだまだ僕らが知らないことだらけだからね」などと大人顔負けのセリフを言ってのけるのですから感心させられます。

パーティーを企画したアリアナ・ブラウンさん(25)も、子供の頃から宇宙の魅力にとりつかれて、暇があれば空を眺めていたとのこと。

宇宙のことを考えていると心が落ち着き、謙虚な気持ちになれるのだそう。

「人類のいざこざや政治に関係なく、宇宙は私たちがいなくても続いていくのですから」と彼女は言います。僕よりずっと年下なのに格好良すぎ。

今度デモを取材するときは、彼女の言葉を胸に留めておきたいと思います。

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